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□その人魚、涙
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レ「つまり……あの荷物は、」


『…聖と、凛よ。』



ラ「その荷物の匂い的にちょーっと不思議に思ってたけど、なかなか物騒だったんだねぇ。」


カ「そんなことありません。」


ア「どーいうことだよ、カナト」


カ「ルナは、その2人を生き返らせるために2人を連れ帰ったんです、きっと。」


ス「つまりは善意、だな?」


善意、なのかしら。

私の我儘かもしれない。

でも、2人を連れ帰ったのは


シ「償い、」


シュウにそう言われドキッとする


シ「そうだろう?ルナ」


焦る思考とは裏腹に冷静な言葉を選べる私は凄いと思った


『えぇ。シュウの、言う 通りよ。ただ…っ、』


眼球の奥が、


『ただっ、2人に、』



熱い


『ぅっ、つ…償いたかった……っ!っ、っう、あ…』


そこまで言って、涙が溢れ出した
涙腺も崩壊等しく、とにかく苦しくて。


声を上げて泣いた



手で顔を覆って泣きじゃくっていると、壊物でも扱うような手つきで引きよさられた


横に座っていたライトがそっと抱き寄せて頭を撫でてくれている


体温を感じないはずなのに


すごく、すごく。温かい。


『でもっ、わた、しのせいでっ殺されて、

恨んでいるかもっ、しれない

憎んでる、かもしれしれないって

嫌われてるかもしれないって…!

ずっと、ずっとっ悩んで……っ


だんだん寂しくなって、っ、』


シ「大丈夫だ、きっとそんなことねぇよ」


ア「ずっと悩んでたんだな、お前」


カ「イイ子、イイ子…」


ラ「たった1人でいーっぱい頑張ったねぇ。もう大丈夫だよ?」


レ「今は、皆んな貴女の側にいます」


『みんなっ、』


ラ「もう、1人にはさせないよ」


皆んなの一言一言に、やっと肩の荷が下りたみたいで、ホッとした


安心したら、なんだか…


ア「今日はもう休んだらどうだ?」


レ「そうさせましょう。部屋は、あぁ、作らなければいけませんね」


ラ「この家、空き部屋はいっぱいあるんだけどねぇ」


レ「明日までに使い魔に掃除などをさせるとしましょう。その状態ですし、ライト、今日は部屋に泊めなさい」


ア「なっ…!!」


カ「狡いです」


ス「よりによって、なんでそーなんだよ」


シ「…ガキの頃、一番仲良かったのを考えるとそうなるだろうな。ただ…手は出すな。いいな」


ラ「勿論だよ。それじゃ、連れてくよ」


皆んなの会話は朧気にしか聞こえていなくて、


運ばれる時には意識を無くしていた
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