バサラ書庫
□川中島誘拐戦(政幸)
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「ここが川中島か・・・中々良い土地だな」
川中島に到達した伊達軍。余りの広大な土地に政宗は感嘆していた。
「武田を倒してこの地をGetするか」
「そうはさせない!!」
「Who!?」
政宗の目の前に立ちはだかったのは紅い鎧を身に包んだ若い武将。その若武者は槍を政宗の方へぐっと向けた。
「お館様の領地に易々と渡すわけにいかぬ!!」
若武者はギッと鋭い眼光で政宗を睨んだ。政宗はその若武者をただ見つめているままだった。
見た感じ俺と歳が近いな・・・中々いい目をしているな・・・
「アンタ、名は何て言うんだい?」
「そなたは独眼竜政宗殿とお見受けする、拙者は真田源次郎幸村と申す!!」
「Oh...俺を知ってるのか」
政宗は馬から降り、幸村の方へゆっくりと近づいていった。
「なら話は早いな」
「・・・・・・・・・!?」
政宗は幸村の顎を捕まえ固定させる。幸村の目をじっと見つめる。幸村は何がなんなのか理解できずにいた。
「um...気に入った、真田幸村とやら。武田を倒してアンタを俺の国に連れて帰る」
「なっ・・・・・・!?」
幸村は政宗の突然の問題発言にかなり動揺した。政宗の自分を見る目が物凄くやばい感じがしたから。
「ざ・・・戯言を申すな!!ここは戦場だ!!戦場で・・・そんな・・・世迷い事を・・・」
「俺は本気だぜ、You see?」
その体勢でそのまま幸村の唇を奪おうとした瞬間、政宗の背後から殺気を感じ、身体を横に傾き避けた。
「勘が鋭いねぇ、伊達政宗」「佐助!!」
「ouch...邪魔が入ったか・・・」
巨大な手裏剣を手にした佐助が姿を現した。政宗は邪魔が入り、軽く舌打ちした。
「一応真田の旦那を護衛するのが俺の仕事なんでね、悪く思わないでくれよ?」
「武田の戦忍びか・・・」
ニヤリと不敵な笑いを浮かべる政宗に幸村は背筋に強烈な寒気が襲った。