長編無双小説
□夢の政 二章 出会い
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「・・・政宗殿がそう言うなら、お言葉に甘えさせて頂きます」
「そうしとけ、信玄にはちゃんと伝えておくからな」
今の政宗の心の中ではよっしゃ!!とガッツポーズをしていた。
まあ、あの夢の中の野望を果たすまで幸村にずっと此処に居てもらおう。
「そうだ、幸村。これをやる」
政宗が幸村に手渡したものは昨日小十郎からもらった現夢香。是非幸村にも使って自分の夢の中に彼を登場させたい政宗の野望らしい。
「寝る前にコレを炊いておけ。良く寝れるぞ」
「はい、今宵にでも早速使ってみます」
政宗が不敵な笑いをしてるのを気付かずに幸村は政宗の細かな計らいに心底嬉しかった。
その晩
幸村は先程政宗からもらった現夢香を炊き始めた。
眠りを誘うような甘い匂いにウトウトし始めた。
「凄い・・・政宗殿が言ったと・・・おり・・・」
強烈な眠気に負けて目蓋を閉じ、深い眠りに就いた。