旧真田邸書庫

□子供扱いをやめた日(幸政)
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政宗はイライラしていた。恋人の幸村がいつまでも自分を子供扱いしている事に。自分はもう14なのだから、それなりの扱いをして欲しい・・・

「何でいつもワシの事を子供扱いをする!!」


そしてとうとう募る思いが爆発して幸村に当たってしまった。


「いきなり何ですか?」

書物を読み耽っていた幸村は政宗の怒鳴り声に驚く。

「ワシはもう14だ!!だから相応の扱いをして欲しいのだ、バカめ!!」

「今のままの政宗殿が可愛いと思うのですが・・・」


政宗は幸村の一言に火に油を注がれた。

「バカめ!!それが嫌だと言っておろうが!!」

あぁ、そうですよね・・・と深いため息を吐きゆっくりと政宗を見た。少し震えながらも自分を真直ぐ見つめる幼い恋人。子供扱いするのも無理はない。
そうですね・・・もう14なんですよね・・・それなりの経験しても可笑しくありません・・・か。

幸村の心の中に何かが芽生えたのか、不敵な笑みを零した。


「・・・本当に大人の扱いして欲しいですか?」

「ああ、して欲しい」

と政宗は即答した。幸村は読みかけていた書物を床に置き政宗の方へ近づく。

「後悔しても知りませんよ」

咄嗟に政宗の小さな身体を軽々と持ち上げる。政宗は両手足をジタバタさせて抵抗する。そしてゆっくりと寝床へ押し倒した。

「バカめ、何をする!?」

「え、大人の扱いして欲しいのでしょう・・・?」


いつもと違う恋人の態度に政宗は戸惑いを隠せない。抵抗するも幸村の腕の力が強くて無駄におわる。

「それともまだ子供扱いして欲しいですか・・・?」


政宗は首を横にブンブンと振る。その仕草に幸村は少しにやけて笑った。その幸村の表情に背筋がぞくっとした。

「な、何をするのだ・・・?」
「愛の営みですよ、大丈夫。優しくしてあげますから・・・」


幸村は政宗の両肩を掴み、初めて唇を重ねる。生暖かい感触が背筋をゾクリとさせる。もっと深い口付けを何度も交わし、お互いの舌を絡めていく。

「ぐっ・・・んっ・・・」

何度も貪るように唇を奪い合う。口付けの間に政宗の苦しげな吐息にゆっくりと唇を離す。

「これが大人の接吻です」

お互いの唇は二人の唾液で濡れて光っていた。政宗はトロンと恍惚の表情になっていた。初めて交わす幸村の口付けの余韻に浸っていた。
余韻に浸っている間に幸村は政宗の着ている物をさっと脱がした。白い肌が露わになり、妙に悩ましい。
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