真田邸書庫
□起きないあいつ(幸政)
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今から、政宗に会えるだろうか
幸村は信濃から政宗がいる米沢へと颯爽と馬を走らす。
今回は書状を送らずに
お忍びで。
政宗がいる米沢城に辿りついた。
「真田殿?」
城門前で掃き掃除をしていた片倉小十郎は幸村の姿を見て驚いていた。唐突の意外な客人に。
幸村は下馬し、小十郎に一礼する。
「唐突の来訪、申し訳ありません。政宗殿は・・・今居りますか?」
小十郎は幸村が政宗を慕っているのは重々承知していた。思わず顔が綻ぶ。
「ええ、今部屋に居りますよ。」
幸村は胸を撫で下ろした。小十郎は箒を門前に生いた。
「私もついて参りますか?」
「いえ、まだ作業の途中なのでしょう?私は構いませんよ。それではお邪魔します」
幸村は小十郎に一礼して政宗がいる部屋へ向かった。
「ちょっとびっくりさせてやろうかな」
政宗が居る部屋へ辿り着いた幸村は政宗を驚かそうと不敵な笑みをこぼした。
バンッ!!!!
襖が力強く開き、物思いに耽っていた政宗がいた。
「幸村!?」
「会いたかったですよ、政宗殿」