真田邸書庫
□独眼竜の脱走誘惑(幸政)
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政宗は深いため息を吐く。好き合っている幸村が中々自分と体を重ねてこないから。
「ワシに魅力は無いのか・・・それともまだワシを子供扱いしてるのか・・・」
無性に幸村と触れ合いたい
だが、どうしたら・・・
政宗は深く悩む。
いきなり「ヤろう」はダメだし・・・
幼い頭の中でぐるぐるとフル回転する。
そうだ
露出した着物で迫るのはどうだろうか
でも、ワシ未だやったことがないし、こんなの小十郎や成実に相談なんかできるわけが無い。
でも自分なりにやってみようダメでもともとだ。
政宗はスッと立ち上がる。
「よし、善(?)は急げだ!!早速行動開始だ」
幸村の部屋の前にたたずむ政宗。その衣裳は薄い緑色の絹の着物を纏っている。脚をギリギリまでに露出し、あたかも襲ってくださいと言わんばかりの妖艶で無防備な姿。
政宗は深呼吸をする。
意を決して幸村の部屋を空ける
「幸村、居るか」
「政宗殿か?」
襖を見た瞬間幸村は唖然とした。政宗が悩ましい姿で現れたのだ。
政宗は幸村にそっと近づく。
どうすれば良いんだろう
心臓がバクバクする。
ま、いいか。何とかなる。
「幸村・・・ワシの事を・・・」
幸村はそれどころじゃなかった。目線が露わになった政宗の白く細い太股に行ってるからだ。
「政宗・・・」
幸村の手が政宗の太股の内側にいやらしく触れる。
「ひゃっ!」
その手は舐め回すかのようにゆっくりじっくりべっとりと執拗に政宗の太股に触れる。
心なしか幸村の息が荒く感じる。
「やっ、やめろっ」
幸村の目付きが一変した。いつもは凛としてるのに、だけど、今は・・・
変態衆道者の目付き。
やばい。
やばい。
この反応はかなりヤバい。自分から誘ってるのも何だが確実にヤられる!!
「ま、また今度に・・・」
政宗はその場から立ち去る。幸村は政宗の手を掴む。
「自分から誘っておいて逃げるのか」
政宗は狼狽えるが力一杯手を離し、胸元を押さえながらその場から颯爽と立ち去る。