小説
□☆永い空へ・・・
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子供たちの笑い声が聴こえる・・・。すごく楽しそう・・・。
遠くから・・・そして近くなって・・・消えていく・・・。
なんだろう?すごく懐かしい・・・、何だか大切なコトを忘れてるような気がする・・・。
ってのが今朝の夢・・・。
『バタバタッ、』
「痛っ・・・」
慌ただしい足音がする・・・。二階に上って来てるな・・・。少し逃げたい気分・・・。
理由は・・・
「兄貴!!朝!・・・って起きてる?」
弟がドアを開けて固まってる。・・・面白いかも・・・。
「・・・うん」
「珍しい〜どうしたわけ?」
「夢見が悪くて・・・」
「へ〜どんな夢?」
興味ありまくりだな。昔は、よく話したけど、今はこの朝の日課くらいだし・・・。俺に興味ないのかと思った。恋人がいるっぽいし。言わないんだけど何かな〜。
「兄貴?俺の顔、何か付いてる?」
「えっ・・・別に♪大きくなったな〜って。あ!で、夢の話なんだけど、子供が楽しそうに笑ってるって感じの夢。遊んでいるのかなぁ?」
「別に悪くないじゃん」
ごもっとも。じゃなくて、
「懐かしい感じが・・・でも何だか思い出せないのが、ちょっとね」
「ふーん、・・・あっ、そういえば今日って・・・」
「何かあったっけ?」
「・・・。いや、何も♪」
「何か言い掛けなかった?」
疑いの目で見てみたけど、それきり何も言わなかった。
こいつの性格からしてもう、聞くのは無理か・・・。
気になるなぁ・・・。
「ほら早く朝メシ食わねーと、時間が!」
「ほんと、やば!」
上手く丸め込められた気がするけど、そのまま朝食を食べ、着替えて玄関まで行った。
「行って来ます。」
・・・兄貴、大丈夫かな・・・?今日って確かあいつの・・・。それに今日で同い年のはず・・・。ま、俺の気にしすぎだよな?・・・、でも、少し気になる・・・。俺って過保護〜♪
さて、もうそろそろ学校へ行くか。・・・あいつも待ってるだろーしv
──・・・
ったく、意味が分かんねー。教えてくれてもいいのに・・・。気になって授業が頭に入んなかったじゃん。(いつも入ってないかもしれないけど)
「はぁ〜、眠」
・・・
「おい!透っ、たく。・・・朝だぞ!!起きろ、兄貴!!」
「え?もう朝・・・?」
ではなく、弟の代わりに笑い転げてる友人が一人。
「・・・」
「やっぱり、ブラコンだね〜透ちゃん♪そんなに俺の声、弟に似てる?」