鋼の錬金術師小説♪

□Blood relative
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何もかもが
汚くて・・・・
腐って・・・・

もがき苦しみ

這いずり回る。


一生抜け出せない、狭い暗い暗黒の底辺を。


『焔』

瞳に映る、心を打つ。

揺らめいた焔の微妙な色相は、生命力に溢れ輝き
静かに燃え燻る音色は、聴覚を悦楽に誘う。


神が人に平等に与えた唯一の存在。
寛容に全てを包み込み、時には牙を剥いて襲いかかり、一瞬に全てを焼き尽くして消滅さする。


耐えられる気がしていた。

この、ゴミと腐った泥沼の中から。
ただ、食べて、排泄して、息をして『生きている』生活から。
抜け出せる。
この、『焔』があれば。


唯一の私の、与えらた希望の『焔』。
薄汚いこの世を、一瞬なりとも美しく魅入る『焔』に私はなりたい。
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