よろず部屋(テニプリなど
□手塚いりませんか?(頂きもの
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閑散とした柵檻に咳をつき、締め付けられる胸裏の痛みを鎮めるたびに、飼い主(テニス部)に貰われ
て(入学して)ゆく仲間たち。
「んふっ、部長は馬鹿・・・いえいえ、扱いやすい・・・・、いや、ともかくあなたが優秀な有望な
部長であることを確信したんですよ。良ければ是非来てくださいませんか?」
真っ黒で見場の悪いが、色つやの良い心身共に健康な部長が、柵檻から姿を消していく。
「Drコ○の『今日の運勢』で、超ウルトラス〜パァGIMI☆な部長を選ぶとラッキィ!!出たんだよね〜
うち(山吹中)に、GIMIなのいるから、つがい(ペア)になるといいよ!!はい、決まり!!」
また、1匹(人)今度は地味めな部長が貰われていった。
最初、溢れるほど一杯にギュウギュウ詰めされていた、『テニス部長候補♪』の柵檻は・・・・今は
寂しく、2匹(人)の部長が身を寄せ合い慰めあっていた。
「手塚ぁ、やっぱり僕なんか誰も貰ってくれないよ」
肩幅の狭く薄い胸板の上肢は、殊の外華奢で他人に杞憂の印象を強く与えるが、思いのほか発達している
四肢のお陰か、上背はかなり高かった。
癖のある弛む黒髪に、雪白の表皮に絡み合う色彩のコントラスト。上目遣いにせがみ縋る瞳が、こ
の上なく他者に保護慾を誘う。
「幸村・・・そんなに、気落ちするな。きっと、俺達もいい飼い主(テニス部)に貰って貰えるから」
必死に、慰め励ましても、不安に気落ちした幸村の感情は中々浮上せずに、潤んだ目元に腫れて朱色
が増していく一方であった。
「でも、僕・・・生まれつき身体も細くて脆弱だから、このまま飼い主(テニス部)が居なければ廃棄
処分(小学生浪人??)にされちゃうよ」
「大丈夫・・・大丈夫だから、幸村はちょっと身体が弱いかも知れないけど、可愛い(??)からきっと
直ぐに飼い主(テニス部)が見付かるよ・・・」
グズグズと泣き伏す幸村を、手塚はそっと胸に抱き寄せると、頭髪から柑橘類の芳香が鼻腔を擽る。
そう、容姿や気性の面から言えば―――――――――今迄、貰われていった部長の中では、最高級と
いって良いほどの、血統である。
本来なら容姿や、能力さえ優れていれば、多少鼻がつく性格でも結構、貰い手が現れるものである。それ
が証拠に、あれほど凶悪な性格の跡部でさえ、先程上質(強豪)の飼い主(テニス部)に貰われていったのだ。
「ゴメンね、僕が君の側から離れないから・・・・君まで、飼い主が見付からないね。僕と違って手塚は、
元気で綺麗で賢いのに・・・」
「俺には、左肘に疾患がある。テニス部の部長が左肘が弱いとなると・・・・飼い主(テニス部)も中
々つかないさ」
幸村を慰め励ます手塚の外見も、幸村とはまた対局するタイプではあるが、細大なく完璧に選び抜か
れた身体のパーツは、清廉で端正に整う。畏まり正座する、太腿の内肉が殊更白く艶めいていた。