03/20の日記

20:30
束の間の休息
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疲れた。
ガンガンと響く頭痛を抱えながら、ふらりと部屋に戻り息を吐く。疲れた。

色々なことがありすぎた。
アグゼリュスの崩落、レプリカという事実、ガイの気持ち、落ちて行くセントビナー、止まらない戦争…
気ばかりが急いて空回ることにもどかしさを感じる。まだまだやらなくちゃいけないことは山積みなのに、疲れた、なんて。休んでる暇なんて、俺にあるわけない。それらは全部俺が引き起こしたことなんじゃないか。

「疲れてんな、ルーク」
「ッガイ!」

部屋に人が居ることに気付けなかった自分に舌打ちしたくなる。そうだ、今日はガイと相部屋だと言われていたのに。

「別にっ疲れてなんてねーよ!まだやれるっつーの」
「始終そんな鼻息荒くしてると後でしんどいぞ?紅茶でも入れてやるよ」

大人しく待ってろと頭を撫でて備え付けのコンロに火をつける。撫でられた頭を触って、泣きたくなった。
ガイはさらりと俺を甘やかす。甘えちゃ駄目だってわかってるのに、ずっと一緒に居たせいか、呼吸するのと同じくらい自然に甘えてしまう。駄目なのに。俺は変わるって決めたばかりなのに。

「なぁガイ、甘やかすなよ…」
「ん?何か言ったか?」
「甘やかすなっつったんだよ!ほっとけよ、俺の事なんか!ちゃんと、変わるから…優しくしてくんなくてもいいよ…俺、変わるから…っ」

馬鹿みたいに騒いで、また泣きたくなった。本当馬鹿だ、俺。これじゃあ癇癪起こす子供と変わらない、結局何も変わってない。ガイに八つ当たりして、わめいて、馬鹿みたいだ。
そんな自己嫌悪真っ最中の俺をぽかんと見ていたガイは、ゆるゆるとため息をついた。
呆れられた、とビクつく俺にゆっくり近づいてくる。

「この馬鹿」
「あだっ」

びしっと鼻を弾かれた。地味に痛い。
涙目になってる俺を笑いながら、ガイは母親みたいにあったかい手で頭を撫でてくれる。母上の手なんて、俺はあんまり知らないけど、多分こんな風にあったかいものだと思う。

「ばーか、気ぃ使ってんじゃねーよ」
「…でも」
「紅茶飲むくらいで誰か死ぬのか?ちょっと息抜きしたら誰かに恨まれるのか?」
「そういう…わけじゃ…」
「だったら飲んで、休んでけ。何よりわざわざ入れてやった俺に失礼だろう?」
「………うん、ごめん」

ガイはもう一度俺の頭をくしゃくしゃにして、キッチンに戻っていった。
俺はガイが紅茶を作り終えて戻ってくるまでに何としてでもこの涙を止めねばならない。ああ畜生、ジェイドに涙の止まる薬でも頼んでおけばよかった。









最初はもっと長かった。
最初の方にジェイドとルークの対話があって、なんかそっちの方がメインっぽくなっちゃって。ガイ目立たねぇ!ってジェイド全部消してやった。
だって…ジェイルクだったんだもん、許せなかったんだもん。自分の手が許せない。最近脇カプに走りすぎだー…ジェイルクってそういえば王道だ。

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