01/11の日記

14:54
久しぶりだなぁ4坊
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「俺は、自分が絶対長生きできないタイプだという自覚を持ってたんだ」
「へぇ」
「逆に、テッドはなんだかんだ言って最後まで生にしがみつくタイプだとも思ってた」
「……そう」

ざくざくと自分の一歩半先を歩く赤い後姿は歩くペースこそ崩さなかったけども、その“名前”を出した瞬間呼気を僅かに乱したことを見逃さなかった。見逃せなかった。
彼はいつだってアイツを背負ってる。俺はそれが悔しい。どうしようもないってわかってるから、だから、どうもしようとしていない。ただ、悔しいなと思うだけなのだけれど。

「俺は、環境のせいにするつもりはないけど、人に使われることに慣れすぎて、多分何もかもに諾々と従うばかりで。だからいつかは紋章の宿命とやらに流されて死ぬもんだとばかり思ってた」

俺の身の上話なんかどうでもいいというように、赤い後姿は相槌も打たずに黙々と歩き続けている。…わかりやすい。期待したわけではないけど、もう少し俺に興味を持ってくれてもいいんじゃないかなと、少しだけ思う。

「それに比べてテッドはさ、俺と真逆だった。アイツはいつだって未来に希望を持ってて、裏切られる度に絶望して、それでもずっと未来に希望を持ってたんだ。あんな頑なな意思は、俺には持ち得なかったものだよ」
「……そう」

やっぱり反応した。
相変わらず彼の頭の中は右手の親友にばかり占領されていて、どうしたって敵わないのだと知れる。悔しい。
なら何で俺はアイツなんかの話をしてるんだと言えば、そりゃあ俺が話したかったからだ。今となってはアイツを知っているのは、俺の少し前を歩く彼しかいないのだ。
ああ、認めよう。俺はアイツが好きだった!誰より優しいくせに誰より不器用で誰より傷ついてたアイツが俺は大好きだった!初めて友になれたらって、側に在れたらって願った存在だ。あれほど渇望したのは生涯で初めてだった。大好きだった、大好きだったんだ!
なぁ、ティル。俺はお前に会った時、すごく落胆したんだ。なんでここにいるのがテッドじゃないんだって、どうして彼の親友が俺じゃないんだって、嫉妬したよ。悔しかった、悔しかったんだ!
今だって!その右手でいつも繋がっている君らに俺がどれほど嫉妬してるのか知らないんだろう?
それでも、俺は憎めなかった。ティル、君を嫌えたら楽だったろうにね。困ったことに大好きなんだ。
誰より優しいくせに誰より不器用で、誰より傷ついてる。酷いね、テッドと同じ。俺は人生で二回目の渇望を覚えることになる。
ああ、くそぅ大好きなんだ!二人とも!
嫉妬の矛先をどこに向けていいかわからなくて、だから俺はひたすら行き場の無い悔しい思いを抱えるだけ。どうしようもないんだからどうもできない。

「……俺は、テッドが好きだったよ」
「僕も、大好きだよ。ずっと」

現在進行形で好きだと告げる彼に悔しさが募る。
ああ、ああ!君らを繋ぐその紋章、右腕ごと切り落としてやりたい!








4主→(テッド⇔坊ちゃん)
4主はテッドと坊ちゃんと仲良くしたいーって思ってるのにテッドと坊ちゃん二人だけできゃっきゃしてるから4様すねちゃった!な話(そんな)
4坊のはずだったのに4テドになりかけた。あぶねぇ。

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