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銀ちゃん誕生日in2011
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銀次とコンビを組んで…そして恋人になって初めての春。俺は途方にくれていた。

今日、4月19日は俺の相方であり恋人でもある天野銀次の誕生日だ。

「…まさか今日が誕生日だったなんて…。」

そして俺がそれを知ったのはつい先程のことだった。

「くっそー…どうするよ…。」

きっかけは些細なこと。アルバイトである夏実の一言から始まった。





「銀ちゃんって夏生まれっぽいよね。」
「へ?」

いつも客のいないHonky Tonkにアルバイトとして入った元・依頼人の夏実は時間を持て余しているのか、同じく時間を持て余している銀次を暫く凝視した後、不意にそんなこと呟いた。

「そう?」
「うん、なんか向日葵とか夏の花が似合いそうだし、ぽかぽかしてて夏生まれっぽそう!」

女のそういう『っぽい』っていうのはどういう印象からくるのか謎だったが会話の中身は気になるため俺は珈琲を飲みながら耳を傾ける。

確かに銀次は向日葵とか似合いそうだ。

かくいう俺も正直、銀次は夏生まれだと勝手に思っていた。

夏実は余程自信があったのか「どう?当たりでしょ?」と前のめりで銀次に迫る。

だが銀次はニッコリと笑い顔の前で腕をクロスさせる。

「ブー。残念でしたー!」
「えー違うの!?」

その返答に夏実が残念そうな声を上げる。

そして俺は内心「マジでか…!?」と焦った。
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