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□大好きの気持ちを
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「う〜ん…。」
なにがいいかなぁ…
「う〜ん…。」
マフラーとかコートは前にあげたし…。
「う〜ん…。」
料理とかはもちろん作るし。
「う〜ん…。」
あんまりお金もないし…。
「う〜ん…。」
蛮ちゃんって…。
「う〜ん…」
なに貰ったら喜ぶのかなぁ…。
「う〜…。」
「…どうした銀次。」
「っうひゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!?痛っ!!」
背後から聞こえた突然の蛮ちゃんの声にびくっと体全体で跳ねる。するとすぐに頭に痛みが走った。
「痛いのです!」
振り返ると拳骨を作っている蛮ちゃんの姿。
「さっきから、うんうんとうるせぇ銀次が悪いんだろうがっ!」
言わずもがな頭の痛みはその拳骨によるものなのです。
「…?俺そんなこと言ってた?」
「…無意識かよ…。」
蛮ちゃんは呆れた顔で「ま、別になんにもねぇなら良いけどな。」と拳骨で殴った頭を今度はぽんぽんと撫でてくれる。
その蛮ちゃんの行動で胸がとっても温かくなる。
俺は蛮ちゃんが大好きだ。
意地悪で、優しくて、強くて、格好いい蛮ちゃんが大好き。
だから…。その大好きっていう気持ちと生まれてきてくれてありがとうの気持ちをちゃんと伝えたい。
「…早く決めなくちゃ…。」
蛮ちゃんの誕生日まで、後少し…。
END