へんなもの書店
□▽心の木〜自然が教えてくれたもの
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〜第一章〜
大きな大木との出会い
ある日曜日、とても気持ちのいい日だったので、ついいつもより遠くまで散歩してしまった。
田んぼのあぜ道をずっと遠くまで歩いていくと、広い草原に辿り着いた。
っと気が付くと、前にはズンと大きな大木が立っていた。
「うっわぁ〜凄い大木」
っと思わず私は大きな声を出してしまった。
この大木はいつからここに立ち、この町を見つめてきたのだろう…この幹の太さといい、この木の背丈といい、もの凄く大きい…
手で触れてみると、よりしっかりとしたこの木力強さが伝わってくる。腕をまわしてもやっぱり届かない。
大木に頬をあててみた。なんとも言えない力を感じる。これはこの大木の心臓の鼓動それとも…??
私は大木の下に腰をおろし、大木のずっと上の方を眺めていた。
葉と葉の間からは木漏れ日が差し込んできて、その光は私の顔をキラキラと照らしている。
(あたたかい…なんてあたたかい光なの…)
私は今まで滅多にといっていいほど、人に心を開いたことがなかった。でも、なんだかこの大木には心が開けそうな気がしていた。
そこで私は、大木に語りかけてみることにした……。