弐.孤独コード

□桜傷
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最近耳の調子が悪いんだ苦痛な言葉を
聞き入れようとせず
僕は少し複雑な心境。

嫌な言葉は
聞きづらくなって
傷つきにくくはなったけど
どうやら耳に痛みを覚えてきた。

どうしたんだ僕の耳。
このままだと何も聞こえなくなるんじゃないかって不安になる。

でも都合は良い。

傷つくのは
もう嫌だから。
そのためなら
僕は痛みぐらい耐える。

これまでたくさん傷ついてきた。
言葉はあまりにも毒で、どうして僕の耳にだけ響くんだろうって思ってた

気付いたら僕は耳をふさいでた。

毒のような言葉、
どうしてみんなには響かない?

どうして僕にだけ?


イタイ


イタイ


楽に傷つかぬ方法などないのかな。
僕の耳、
もう何も聞こえそうにない。



最後に聞こえたのは


痛みに耐えた僕の悲鳴だった。



耳が壊れて

何も聞こえなくなって


それでも僕は傷ついている。


顔の表情
口の動き
手の仕草


読み取るようになって
やっぱり傷ついた。

どうして僕の目にだけ映るんだろう。



…最近目の調子も悪いんだ。

このまま何も見えなくなって
傷つかなくなるのかな。

イタイ


耳も目も壊して


次に僕は何を壊すんだろう…



いつになれば


傷つかなくなるのかな…




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