+贈物+
□あまいにおい(1500HIT)
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六番隊詰所。
今日も平和。
「恋次さん、檜佐木副隊長がいらしてますよー」
「追っ払っといてウゼエから」
「え、平隊員の俺がそんなコトしたら…」
「……じゃあ副官命令」
「そういうことなら」
こんな会話は日常だ。平然と交わされる会話の端々に、修兵の扱いの悪さが垣間見える。
「…あ、……でも恋次さんの命令ってあの人に効きますかね?先輩特権持ち出してきたりするんですよ…」
「ああ……今日もやりかねねえな…」
「でしょ?」
「隊長、今日も命令出して下さいよ。檜佐木排除命令」
恋次が白哉に話を振ると、白哉は持っていた書物から目を上げて、ぼんやりとした声を発した。
「……恋次」
「……何スか」
「この『ちょこれいと』というのはどう作るのだ」
白哉の発言に、恋次と理吉が同時に停止した。
──何言ってんのこの人?
ほんの少しの差で正気に戻った恋次が疑問符を返す。
それは至極当然な疑問だった。