+贈物+

□あまいにおい(1500HIT)
1ページ/9ページ


 六番隊詰所。
 今日も平和。

「恋次さん、檜佐木副隊長がいらしてますよー」
「追っ払っといてウゼエから」
「え、平隊員の俺がそんなコトしたら…」
「……じゃあ副官命令」
「そういうことなら」

 こんな会話は日常だ。平然と交わされる会話の端々に、修兵の扱いの悪さが垣間見える。

「…あ、……でも恋次さんの命令ってあの人に効きますかね?先輩特権持ち出してきたりするんですよ…」
「ああ……今日もやりかねねえな…」
「でしょ?」
「隊長、今日も命令出して下さいよ。檜佐木排除命令」

 恋次が白哉に話を振ると、白哉は持っていた書物から目を上げて、ぼんやりとした声を発した。

「……恋次」
「……何スか」
「この『ちょこれいと』というのはどう作るのだ」

 白哉の発言に、恋次と理吉が同時に停止した。

 ──何言ってんのこの人?

 ほんの少しの差で正気に戻った恋次が疑問符を返す。
 それは至極当然な疑問だった。


 
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ