+贈物+

□愛猫(300HIT)
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「お前、猫みてえだな」

 一角が呟く。
 こたつで寝転がっていた弓親は怪訝そうに隣に座る一角を見た。

「……何で?」
「猫はこたつで丸くなる〜…って現世の歌にあるんだろ?」
「……ああ…そういうこと…」

 弓親の今現在の恰好はかなりおかしい。背を丸めてこたつに肩まで入って、出ているのは肩が申し訳程度とそれ以上だけだ。
 寒いからと言ってその姿勢になってかなり経つが、弓親はいっこうにそれを崩そうとはしない。むしろ気持ちよさそうにうたた寝まで始める始末だ。
 そこへ、つまらなそうに書物を読んでいた一角が冒頭のひと言を発したのである。

「こたつは足突っ込むもんだろうが。全身突っ込んでどうする」
「だって寒いよ…」
「寒がりすぎだろ。本当に猫か?」

 弓親は半ば落ちかけた瞼を持ち上げ、一角を見やる。


 
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