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オサ蔵甘アホSS
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「えぇ所を全部やで」
「全部…せやな〜」
「嘘はアカンで」
「ハイハイ」
「ほな、白石からな」
「俺からなんや…」

お互いのいいところを言い合って
先に言えなくなった方が、なんでも言う事を聞く。けど、それだけやと終わりつかんし、同じ事は言わんようにするってルールと、照れたら負けも追加や。
単純なゲームやろ。
先行は白石…でもなんや最初にそんなに悩むなや!
仮にも恋人のえぇ所やで。
恋人…
せや、コレに勝って俺は白石にナース服を着せるんや。
ナース服なら、この前競馬当てた時の金ですでに購入済や。
もちろん、ド●キでやけどな。
色は…
「オサムちゃんの番」
「へ?あ、最初の聞き逃してしもた」
「…そら残念やな…ほらオサムちゃんの番やで?」
一瞬曇った表情。
しかしすぐにいつもの余裕のある顔を浮かべる。
「ほな、真面目な所」
「フツーやな…せやな…オサムちゃん他になんやろな…」
「もうないんかい!!」
「せやかて、1番最初に言うてしもたしなぁ」
「あーなんや最初のが気になるやんけ…」
「聞いてへんオサムちゃんがアカンのや…じゃ、案外面倒見のえぇところ」
「案外って!酷いやっちゃな…ほな基本に忠実なところ」
「…なんや表面的な所ばっかりやね」
「まだまだ最初やからな〜ほれ白石の番」
そうやって俺たちは普通にお互いのいい所を挙げていく。
あたりさわりのない、いい所。
もう、お互いネタも尽きていた。
俺の番になった。
そろそろ勝負やな…
ナース服はもらったで。

咥え煙草を指で摘むとニッと
口端をあげて笑った
「白石のえぇ所は…俺を好きでいてくれるところや」
どや。キメ台詞。
一瞬キョトンとした顔の白石は顔を赤くする。
「お!照れたな白石!俺の勝ちやろ」
「っ…くく…あはは」
「は?」
なんや?俺のキメ台詞にコイツ笑いよった
「アカン、オサムちゃんの負けやで?」
「へ?」
「それ、同じ事俺が最初に言うたんやで?」
「なっ!」
アカン、そら聞いとらんかった俺のアホや。白石の口から聞けへんかったし、かぶってるなんて俺めっちゃ恥ずかしいやん
「あーオサムちゃん照れとる…もう完全に俺の勝やな〜」
「おうおう俺の負けや、ほな白石に言う事なんでも聞いたろ」
「ホンマ?ほな…」

『       』

「っ!!…アカン、反則やで」
「なんでもって言ったんはオサムちゃんやで?」

帽子を深く被りなおす。煙草を再び口に咥える。
今まともに白石の顔見たら歯止めが聴かなくなりそうや…

『ほな、オサムちゃんの隣にずっと居させて?』


END
ご拝読ありがとうございました。


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