随筆紺碧

□海に行こう。
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「海に行こう」
 あまりの暑さに耐えかねて、ルキアがそう言った。
「ね、行こうよ。丁度明日から休みだしさ」
「あ、さんせーい」
「あたしもー」
 彼女の提案に、年少組が早くも賛成の構えをとる。
「陽に焼けそうですわね…」
「大丈夫よ。アタシが日焼け止め塗ってあげるから」
 シャロンも行こう。
 そこまで言われては断るいわれはない。
 シャロンも了承し、女性陣では最後まで渋っていたクララも、漸く参加を決意した。
「あんた達はどうすんの?」
 くるりと男性陣を振り返ると、すぐ後ろに居たはずのレオンの姿はなかった。
「あれ、レオンは?」
「水着を取って来ると言って寮に帰りましたが」
 とはカイルの弁。しかし素早いものである。
「そっか。じゃ、一時間後に正門に集合ね」
 あまり行く気のなかったカイルとセリオスにも十分に念を押し、ルキアたち女性陣はすたすたと教室を後にした。
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