小説

□★夜の黒、月の金
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獣達が慌ただしく叫び出す深夜。
寝室であろう大きな窓を開け放ち、ぼんやり月を眺める金髪の少年。



『美しい』という言葉が当て嵌まる程、白く細い身体と流れる金の髪。





もうすぐ日付が替わる。
近くにある置き時計の針は、6を過ぎていた。








日付が替われば、少年を一人取り残してこの世を去った家族の命日になる。








秒針が10を過ぎると、少年はゆっくりと瞳を閉じた。
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