小説
□☆月日
2ページ/5ページ
「どうした?」
「アンタは…俺とこんな事して楽しいのか?」
「…何だ?急に」
「……いつからだっけ?俺達がこんな事し出したの…」
「さて…いつだったかな」
エドワードはゆっくりと起き上がり、ロイの胸に擦り寄る。
追い払う訳でも無くその行動を受け入れ、ロイはそっと少し乱れた金を掌で梳いた。
暫くそうしていると、半分程開かれていた大きな瞳が瞼によって隠される。
やがて穏やかな寝息が心地好く耳に届いた。
「君とこんな関係になる迄大して時間は掛からなかったな…君は簡単に私の術中に嵌まってくれた」
――私が君に惹かれる迄、そんなに月日は経っていない…
――それと同時に、君とセックスする様になる迄そんなに月日は経っていない…
――だが、この関係が当たり前になる迄どれ程の月日が流れたのだろう…
「どれ程経てば…君は全てを取り戻し、私の腕の中に一生納まってくれるのだろう…」