→ぱられる

□It's a First.
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N...




「……また見てる」


何時からか感じるようになったこの視線。

誰からかは解らないけれど普通警戒するはずの其れは何処か暖かさを持っているようで、
何故か厭だとは余り思わなかった。


「(誰だろ…。)」



彼奴ならいいのにな…。






あの日、雨に打たれながら涙している俺に気付いた…

漆黒の髪を持つ彼奴なら……。



何も言わずに自分が差していた傘を俺に預け、
土砂降りの中濡れるのも構わずに彼は去っていった。


すでにずぶ濡れな自分にもう傘なんて差す必要が無いのは解っていたけれど、
その優しさがなんだかとても嬉しかった。




「見ず知らずの人だったのにな…。」


また、会えるかな?

あの日みたいに本性さらけ出して

泣いて

泣いて

泣いてみたら?



見つけてくれる?

彼奴なら本当の俺に気付いてくれるかもしれない、と勝手ながらに思ってしまうよ…。



「本当の自分、かぁ…」

この強がりだけの上辺には

作り慣れたけど
疲れたよ…

隠すことにも嘘を付くことにも。



でもこんな脆い俺でも
彼奴なら受け止めてくれるんじゃないかな?


勝手な思い込みで申し訳無いけどさ。



名前も知らない貴方だけど…






『教室戻るぜ?ナルト!』

「あ、今行くってばよ〜ッ」



俺の『作り笑顔じゃなくても良い場所』を作ってくれそうだよね。






『この間は有難う。』






次に会ったときの会話を心に決めて、



俺はクラスメートが待つ校舎へと駆け出していった…。





二人が再び出逢うまでの音…




END...



リクエストされてないのに学園モノ。
桐咲に任せると(マイナスな意味で)凄い出来になるのでキリリクには十二分にお気を付け下さいませ。

つか言うの遅ェよ!

さりあ様、リクエスト有難うございましたvV
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