→うた

□音のない森。中
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神様ってのは
至って不公平だ


何食わぬ顔で
何もせず
ただ上から下を見下ろしている


『苦しさ』に一杯の人間を
さも理解しているよとばかりに見守るのだ



──何もしやしないのに


──何も出来やしないのに





そうやって
自分の地位だけぬくぬくと暖めて、


そんな自分を崇拝する馬鹿な部下を引き連れて

慈愛と言う名を語って人の不幸を楽しんでるんだ


酔狂だと言わんばかりに…




──だから皆救われないのだ


自分のことは
自分で始末を付けなければならないという事





──神だの何だの、

結局は信じちゃいないその存在に


全ての責任を押しつけている場合じゃ、


無いんだってばよ…



























「…どういう事だ、コレは。怒」
「───てへっ☆」
「『てへっ☆』じゃねェよ。」


あれから二日後。

十八時四十七分の今、俺とサスケはとある店の宴会場前に現れた。

襖一枚隔てた室内からはやたら騒がしく
どんちゃん騒ぎが木霊している。

あからさまに香るアルコールの匂いにサスケの眉間に皺が寄った。
理由を告げずに連れてきた彼は不機嫌を貼り付かせ俺を睨んでくる始末。


(まぁ仕方がないか。)

そんな視線を鼻で笑い、俺は勢い良く扉を開いた。


「ちーっす!遅くなったってばよ!!」
「お、やっと来たかお前等!」
「サスケを拉致すんのに手間取っちまってさ〜」
「何、サスケ君も来たの?!
でかしたわナルトvV」


──うんうん、
みんな参加してるってばよ。






────実は。

先日から計画立ててんだ、この飲み会。

同期で集まって騒ぐため、シカマルに頼んで開いてもらったのだ。
各班(と言っても昔のだけど)から一名ずつ抜粋して共犯になってもらって、
何も告げずにこの会場まで連れてくるって計画。

じゃないとネジやシノ、勿論サスケだってこの飲み会に参加してくれるわけがない。
──そうシカマルに言われて苦笑いしたのを覚えてる。


団体で居るの嫌うからな、彼奴等。
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