→ぱられる
□ミッション in 大作戦!
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満月の夜
深夜零時丁度に
彼奴は現れる…
『渦巻警視!ホシが現れました!』
「零時ちょっきり…お出でなすったな!
んで何処にだってばよ?!」
『其、れが……』
『警視!例の絵画が有りませんッ!!』
「なんだってー?!!」
満月の夜
深夜零時丁度。
足跡残さず
軽い身のこなし
彼奴は必ず現れる。
「──またか…。」
唯一現場に残るもの。
フィルターギリギリまで擦り減らされた
赤マルの吸殻が一つ。
まるで俺達を嘲笑ってるかのように…。
「余裕でいられるのも今のうちだってばよ…。
おいお前等!署に戻って作戦の練り直しだ!!」
『『『はいっ!』』』
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二日後、予告状が届いた。
<月の欠片が満ちる時
弱きセイレーンの雫
戴きに参上す
怪盗BLACK >
セイレーンの雫≠ニは先日この国に寄越された何十カラットのダイヤモンドの事だ。
某所の宝石展示会用に国外からお借りした、というのが建前で。
そこに陰謀めいた出来事が有るらしいが今はダイヤの死守優先。
早々に作戦を練らなければ!
「今日こそ捕まえてやるってばよ!」
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『警部、奴が現れました!出動の合図を!』
「まぁ待てってコレ!
奴は必ず今日仕留めるんだかんな、コレ!!」
待ってろよ怪盗BLACK! 待った無しの真剣勝負だコレ!
ナルト兄ちゃ…ナルト先輩!と考えた罠は
そう簡単に抜けられないんだぞ!!
お前なんかあっと言う間に俺の手のひらで
踊って疲れて
捕まるのがオチなんだコレ!!
『星、A地点付近に現れました!』
くわあぁっ!
興奮するぞコレ!
さぁ罠に引っかかれ!!
現場の緊張はピークに達している。
タイミングは一瞬。
失敗出来ない状況下。
──零時ジャスト!!
『警部サイレンです!』
「B地点の警報?!
先程まではAにいたんじゃ…
まぁいい、行くぞコレ!!」
片手に拳銃を構え
予め調べておいたダイヤ部屋まで直行。
バタバタバタッ
バンッッ!
「そこまでだ!動くなってばよコレ!!
……って、アレ??」
其処はもぬけの殻。
他の宝石達が月明かりで鈍く輝いている。
まだ油断は出来ないぞコレ。