→ぱられる

□ちゅーかんてすとっ
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「なぁナルト…」




大量のプリントと一緒に、
引きつった彼の笑顔。



「何?イルカせん…」

言い終わる前に、目の前に出された紙切れ。


中間テスト数学……








――――27点。






「お前、一週間みっちり補習、な。」


うそーんっ!泣










ジリジリジリジリ


Σにょわっ?!


大音量に目が覚め、
がばりと起き上がった。

「……ゆ、夢…?」


はあぁ、助かった…。
これも先日買った
『強力目覚まし・ウルサインジャーXtoΩ』のお陰だってばよ、うん。



それにしても
27点とは……怖


だ、大丈夫!
本番はどうにかなるってば!!








…………多分。










何とか嫌な汗も引き、
目覚めの悪さを持て余しながらキッチンへ。

朝食朝食…っと。



さぁ作ります。





目玉焼き。


ぐしゃっ

「Σあっ!黄身が割れたってばよι」


焼き魚


プスプス…ッ

「Σヒッ!!す、炭…ッ!!泣」


味噌汁。


でろんっ

「Σぎゃぁッ!ワカメ増量中!!怖」


そして白米。


ちーん。

「ス、スイッチ入れ忘れてた…号泣」

未だ水に使ったままの米。




どうしよう…

こんなんじゃ、
ご飯出来ないってばよ…ッ



「…ぐしっ……ふぇ…」

人間、何をやっても駄目なマイナス時期がある。
今のナルトは丁度それに入ってしまい、
朝見た夢も手伝って悲惨な有様だった。


もう泣きたくて仕方がない。
だってご飯は出来ないし。

さらには数学27点…ッッ!!



「……何なんだ、コレは…汗」

朝風呂を終えたサスケの目に飛び込んできた、
原形を遙かに裏切った品々。
それに囲まれながら涙目で見てくるナルトに驚きが増す。


「失敗…しちゃっ…」

「見りゃわかる。」

「数が…27て……うわぁぁんッ!!」

「はぁ…?汗」


──あれよこれよと話を聞き、


「わかった。数学教えてやるから。」


サスケのその言葉に、
やっと笑顔を見せたナルトだった。






一週間後。


うずまきナルト

数学・59点。


赤点ギリギリだってばよ…ι




国語・理科・社会に英語。

──テストは一教科だけで在らず。


数学だけに時間をかけることは出来ませんでした。



・おしまい・

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