→忍びさん・2
□らしさ。
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ちょっと待ってよ。
神様仏様、俺が何したっていうのさ。
何この状況
何この男
「もう無理だ。」
何時もと雰囲気違うんですけど。
普段そんな台詞吐かないだろお前。とか思うんですけど。
俺今帰ってきたばかりで。
忍装束のままだったから着替えようと思ってたその矢先。
ただいま・おかえりを交わした同居人は無言で俺に近づいて…
気付けば背にはベッドマットの感触
視界には天井と変な顔した同居人の姿。
──やっばいね、此れ。
──さり気なく貞操の危機だったりしませんこと?
どこか無駄に冷静な自分が見下ろしてくる相手の次行動を待っていた。
「なぁ……」
「何?つか肩痛いから押さえつけんな。」
「──駄目か…?」
「だから何が?腹減ってるし風呂にも入り……ッッ!」
わわわ、背中ぞわってした!
いきなり耳舐めてきやがるんだもん本気ビビったι
甘噛みとか普通にしだして、耳たぶやら際やら耳ン中やら恐らく唾液でベトベトだと思います。
──だから何で冷静なままで居る、俺!
「……腹減ってンの。風呂入りたいの。」
「却下。」
「却下、じゃ無ェよ。どいてくんね?」
「断る。」
断る、じゃ無ェだろっつってんだよ!
すんごい目が本気で怖いんですけど、この人!
つかムードもへったくれも無くて真面目に泣けてきますよ。
とほほ……
「……わかった。飯食って風呂入った後、な…?」
「どうせそん時も巧く言いくるめて逃げるんだろ。」
「んな事無ェってば…(うわぁバレてらι)」
徐々に触り方がソッチの方向なイヤらしいものに変わっていってる。
冷や汗一杯で相手を見やっても
餓えた獣のような視線を前に成す術無く終わった。
「なぁ…ハジメテなんだってばよ?」
恥ずかしながら。
キス以上の発展は俺が拒んでいたわけですが。
「──わかってる。」
わかっているならもう少し俺のこと考えろよこの蛸!
「もう少し時間をく…」
「俺はもう待てない。」
そう言ってこの馬鹿はあっと言う間に俺の腕を縛り上げた。
お誂えにキチンとベッドヘッドへ括り付けてくれた始末。
うわー…ハジメテがSMぷれいで強姦紛いってすごぉい☆
…………ってふざけんなよ此の糞野郎ッッ
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