→忍びさん・2

□二人ぼっち。
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雪もちらりちらりと舞い降りてきた。

キン…っと張る冬の空気が大好きで……
や、寒いのは大嫌いなんだけどね?

でも冷たい空気は理由もなく好きだ。
これで空が晴れていたら満天の星空なのになと一人悪態ついて
首元に巻き付けていたマフラーへと顔半分を埋め込んだ。


しんと潜まり返る空間に俺が独りぼっち。

上がる息の白さに久々の寒波だなぁと手を擦り合わせて。



寒いのは苦手
独りなのも苦手

雪だって好きだけど正直嫌い

綺麗なのに
その純潔さで全てを覆い隠してしまうから…



「寒……」


漏らす言葉すらただ木霊して


何だか俺だけがこの場に取り残されたカンジ。
被害妄想癖なんかな?

でもなんか……


独りなんだと思えば思うほど
実感すればするほど

足元から凍り付いていくような錯覚に陥って



「──寒いってばよぅ…」


何だか少し泣きたくなった。




















「そんな格好してるからだろウスラトンカチ。」


「Σふぇっ!?」



突如として上から落とされた音に慌てて振り返ると
そこには漆黒の彩を放つ待人の姿。


「なんでそんなに薄着で来てんだよ。」


何となく予想はしてたけどな、とそう言いながら甲斐甲斐しく世話をされ、
気付けば俺の身体には耳当てと手袋、そしてコート一枚がプラスされていた。




──暖かい…


防寒具じゃなくてさ。



「行くぞ。」
「………おぅ。」


サスケ自身が、だなんて言ったら笑っちゃうよな。
や、言っちゃったりするんだけどね。笑


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