→忍びさん・2

□Clover.
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「何してンの?」



俺達7班を受け持つ遅刻常習担当上忍を、何時もの如く無駄に待ち続けている其の合間。

桃色の髪を靡かせた、元想い人・春野サクラが
近くに生えている雑草の合間をガサガサと掻き分けている姿を見てついつい興味本位で尋ねてしまった。


「カカシ先生遅いじゃない?」
「うん?」
「手持ち無沙汰に四つ葉なんかを探しちゃってるわけなのよ。」


四つ葉……
クローバーかぁ…

持っていると幸せになれるっていうアレだよね?


「ふぅん……」


女の子ってそゆおまじないの類好きだよね。

やっぱり乙女だねぇサクラちゃんも。
何か可愛いってば☆


「……゛幸せ゛、か…」
「ん?ナルト、何か言った?」
「うぅん、見つかるといいってばね!」


にっこり微笑んで、暇つぶしだけどねと微笑んだ彼女を残し近くの木陰に足を運んだ。

そこには同じように駄目上忍の出勤を待つサスケの姿。


「彼奴何してンだ?」
「サクラちゃんの事?四つ葉のクローバー探してるんだって〜。」
「…゛幸せ探し゛か。」


サスケから笑った雰囲気を感じてちょっと吃驚。
隣に座り込んで彼の顔を覗いてみた。


「サスケも探したこと有る?」
「昔、な……」
「……そっか。」


…憂いを帯びたその瞳に、
そこから先が尋ねられなくなる。




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