図書館

□夜枕
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「遅くなるから、先に寝てろよ」
そう言って彼は出かけた。言われた通りにベットに横になるが、いつもより広い空間は体に馴染まなくて。
「眠れませんね」
ぽっかり空けた右側がやけに寒い。自分の心にも穴が空いたみたいに、読んでる本が頭にっさっぱり入らない。
しかたなくライトを落とし目を閉じる。窓から入り込んで来る月明かりを、今日は枕代わりにして眠りにつく。
目がさめたとき、右側にあなたの体温があればいい。

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