書庫室2
□ずっと抱きしめて
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「逃げないの?」
抱きしめられた腕の中。
都筑の声はいつになく優しく響く。
「めどくさい」
「そう」
ほんのすこし強く抱きしめた。
聞こえてくる心音が心地いいからなんて、悔しいから言ってやらない。
あぁ、だけど。
願わくば、ずっと。
ずっとこうして抱きしめられてたい。
まどろみに落ちる一瞬に願った。
END
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