書庫室2
□Only love tears up me.
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愛も
恋も
そんな難しい物、俺は知らない。
けど、お前の傍にいるために必要なら無理にでも身につける。
「都筑…」
吐き出された声は嘘みたいに甘く。
俺の瞳に映る都筑はどこか悲しげで。
そんな顔をさせたいわけじゃない。
俺が欲しいのはいつもの、都筑なのに。
いたたまれない顔で、それでも都筑は求めに応じて熱い舌を絡ませてくる。
欲しいのは
切望するお前は、そんな顔ではないのに。
それでも『都筑麻斗』という存在を手放す気にはならなくて。
今日も残りもしない傷痕を都筑の背中に刻んでいく。