竹簡2
□×××Game
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「送りましょうか?」
あんたの優しい声が恨めしい。最終まであと5分。
あと5分やり過ごせたら、このまま一緒にいられるのに。
このタイミングで、微笑んで車のキーを揺らすあんたが憎い。
口実を全部潰して、俺の口から全部言わせるんだから。
「光秀さんって、意外と意地悪」
「親切で言ってるんですよ?」
微笑むあんたの指先で、キーが揺れる。その指先は、キーだけじゃなく俺も揺らした。
「いらない」
キーと一緒に相手の手も奪う。
強引に引き寄せた事に一瞬驚いた顔が俺をみてほんのり紅潮する。
「このまま、光秀さんと一緒にいる」
「そうですか」
安堵したような吐息が光秀の唇から零れた。
一瞬、揺れた瞳が堪らなく愛しくて零れた吐息ごと奪ってやった。
Kiss×Kiss×Kiss
Game Over
負けたのは、×××?