詩
□moon light night‡月夜
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行く先も
定まらないまま
夜風に
吹かれながら
何となく
歩いていた砂浜
夏を終えた海は
寂しいけれど
静寂が
火照った
私の身体を冷やし
冷静を齎してくれる
太陽が月に
空を明け渡さなければ
月に逢えない
真昼でも
ひっそりと
月が現れるけれど
現在(いま)にも
消えてしまいそうなくらい
弱々しい光を放ち
浮かんでいる
星より
大きく
映っている月は
本当は
星より
小さいらしい
見えているモノが
必ずしも
真実とは限らないんだと
月と星を
眺める度に
頭に過ぎるtheory
月が
私を優しく照らす
夜(いま)だけは
私が安らげる時間(とき)
どんなときも
私を受け入れ
私を癒してくれる月が
きっと
手放せない
月が
有る限り
ずっと
2006.10.30*