最後に精神科を訪れたのは2002年の夏です。
長女の出産、知人が亡くなり、担当医の転勤…とそれなりに変動のある時期でした。
『完璧でなくて良い』
T先生の一言が、その時の私に深く染み込みました。
―薄いカーテンで何重にも遮られ曇っていた視界が一気に晴れ渡った―
そんな印象を受けました。
肩が楽になり、呼吸が楽になり、自然と背筋が伸びました。
『治療中断』
T先生はそう言いました。
『再燃の可能性はあるけど、今なら大丈夫。
良い顔をしてる』
そう言ってくれました。
約4年、落ち込んだりふさぎ込んだりはしますけど先生の言った通り、私は大丈夫でした。
自傷行為で付けた傷も残ってます。
でも、今の私は笑って答えます。
『生きてた証』
リスカやアムカを肯定するわけではありません。
それしか道が無かったんです。
晴れた空の下、私は今日も笑っています。
2006.4月吉日