・Sweet Smell

□第2話
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慌てて会議室に向かったが幸いにもまだ雑誌の人は来ていなかった


『焦ったぁ…』


椅子に座りパソコンを開いた時ノックをされた音が聞こえた


『はい、どうぞ』


声をかけると40代くらいのおじさんと新卒だろうか若い男性が入ってきた


(失礼します)
「失礼します」


雑誌の人たちだということに気づき立ち上がった


『初めまして。調香師の山本です。』


軽く挨拶をして名刺を渡した
若い男性が名刺をじっとみてから


「山本…あや?」


うちの会社は名刺にふりがなが無く分かりにくい


『さやかです。ふりがな無いのでわからないですよね笑』
「さやかさん…」
(太田、名刺渡せ)
「あ、申し訳ありません。今回取材させていただきます。太田です。」
『よろしくお願いします。では、始めましょうか。』




打ち合わせは1時間弱くらいで終わった
取材は来週からということになり太田さんたちは帰るらしい


『下までお送りします。』


エレベーターに乗り込むときに太田さんから甘い匂いがした

好きな匂い…


『わざわざ来ていただきありがとうございました。』
(こちらこそありがとうござます。では、失礼します。)
「失礼します。」


エントランスから見送っていると太田さんがこっちを振り返り目が合った


何故か分からないが微笑んでしまった
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