・アオハル
□第4話
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1組目が終わり自分の組の番となり軽くジャンプをしてから合図を待った
(On Your Marks)
パンッ!!
スタートするといつも通り少し早めのペースで走り出す
すると、いつの間にか先頭にいた
300のカーブに来ると太田先輩が私の走りを見ていた
そのまま2週目も先頭でゴールすることが出来た
『決勝まで行けたらええなぁ』
「彩ちゃんなら行けるよ」
『えっ?』
後ろから急に名前を呼ばれて振り向くと太田先輩がいた
「お疲れ様。早かったな」
『ありがとうございます。見ててくれたんですね』
「後輩が彩ちゃんめっちゃ早い言ってたから」
先輩は笑顔で私の走りをほめてくれた
その笑顔に私はなぜかドキッとした
「こんな凄いんやったら写真撮っといたら良かった」
『…あの、もし決勝行けてたらその時は撮ってもらえますか?』
「え、いいん?」
『はい!』
「やった、決勝明日よな?」
『はい。でも、決勝行けてるか分かんないですよ』
「大丈夫っ!彩ちゃんなら行けてる!」
満面の笑みで私の頭をぽんっとしてくれた
「あ、もう戻らなきゃ。じゃーね、彩ちゃん」
『はい、ありがとうございます』
先輩は手をひらひらしながら戻って行った