・short story

□誕生日プレゼント
1ページ/4ページ

今日は1年に1回の大好きな人の誕生日
なのに…なのに!!


「えー、先生にプレゼントくれるの?可愛い子から貰えるなんて先生幸せだなぁ〜」


私の大好きな人は英語の担当であり担任の指原先生


私の一目惚れで頑張ってアピールしたら

「たくさん障害とかあるかもしれないけど私が彩を守るからね」

なんて言ってくれたのに、今じゃ可愛い子にデレデレしてる


ほんとはヘタレなくせに…


「彩ちゃ〜ん」
『…朱里』
「派手にやられてるな〜」
『朝から気分最悪…』


私の親友の朱里
朱里は私と先生の関係を知ってる数少ない人のうちの1人


「でも今日家行くんやろ?」
『行くけど…』
「誕プレは?渡したん?」


私は朱里のその質問に首をフルフルと横に振った


『家で渡す予定』
「…ほんっとに、彩ちゃん可愛い!」
『っ、そんなことない!』
「あーあ、先生と付き合ってなかったら朱里が付き合いたかったなぁ」
「吉田さん、ごめんねぇ。先生の方が早かったの」


急に会話に入ってきた先生
大好きなのにいつも素直になれない私を大人の余裕で包んでくれる


「ねぇ、先生彩ちゃん譲ってよー」
「無理ですー」
「けちー」
「吉田さんはいつも一緒におるやろ?でも、私は家じゃないと会えないから。ね、今日来るんでしょ?」
『行く』
「ちょっと遅くなるから待ってて」



そう言って手に家の鍵を渡された
それだけで嬉しくなる私はすごく単純なんだと思う
次へ
前の章へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ