短編
□お花見(降谷夢)
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今日は降谷とお花見に来ていた。
『零さん!桜きれいですよ!』
私は携帯で写真をたくさん撮る。
『良い配置で撮れない。』
私は携帯の画面に桜が綺麗に入るように、画面に集中しながら歩いていた。
その時―――
「危ない!」
『えっ、わっ!』
道を踏み外して草の斜面を滑り落ちる。
降谷は私を抱き締め、一緒に転がり落ちていく。
なんとか平らの場所で止まったが、打ち付けた体は痛い。
『零さん、ごめんなさ…!』
目を開けると、そこには降谷の顔がすぐ目の前にあり、口が触れそうなほど近かった。
端から見ると、押し倒されている状態だ。
降谷もそれに気付き、急いで体を起こした。
「すまない!大丈夫か?」
『は、はい。』
「///それは反則だ。」
横になったままの私は、頬を赤らめ照れるのを隠すために手で顔を隠していた。
しかし、降谷はそんな私の手をどかして、覆い被さるように口付けをした。
《桜よりも、君をずっとみていたい。》