星空のしたで〜第1章〜(第1〜39話)
□第8話 和気あいあい
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「たまみちゃん、おつかいに行ってくれんか。」
「おつかい、ですか。」
「おつりはお駄賃にしていいから、この紙に書いてあるお饅頭を買ってきてくれ。」
二つ返事で了承したものの、この前の件もあり一人で行くのは不安だった。
しかも渡された紙を見ても達筆すぎて私には読めなかった。
土井先生に相談してみよう。
「土井先生、学園長先生におつかいを頼まれたのですが…」
紙を見せると、土井先生は少し顔を赤くしてその紙を懐にしまった。
「えー、もう少しでキリがいいとこまで行くので、そしたら行きましょうか。」
「一緒に行ってくださるんですか?」
「…また前みたいに絡まれたら困るでしょう?」
「すみません、お手数おかけしてしまって…ありがとうございます。」
申し訳なくて謝ると、土井先生はそんなの気にしないでと笑ってくれた。
「ついでに、たまみさんの買い物も済ませちゃいましょう。」
「え?」
「結局、入り用のものまだ買えてないでしょう?」
その通りだった。
町の入り口付近までは花売りのときに行ったのだが、それ以降町に行けるタイミングがなく買い物もできずじまいだった。
「でも、土井先生お忙しいし…」
「大丈夫、急ぎの分はもう終わりますから。気分転換にでも、ね?」
爽やかに笑顔を向けてくれる土井先生に、私は頬を染めながら頷いた。
私は部屋に戻ってすぐ支度をし、土井先生とおつかいに向かった。