夢想乱舞


□▼ 妖ノ花 −アヤカシノハナ−
2ページ/7ページ





「駄目でしょ?
誰がイっていいって言ったの?
俺、まだ許可してないんだけど」

『ごめんなさい……っ』

「お仕置き、だね」



加州の表情がすっと冷たくなり、
桜月は瞬時に謝罪する。
だが、言葉だけで加州が許すはずもなく……

加州はお仕置きだ、と言いながら
桜月の脚を大きく開脚させると、
ズブリ、はち切れんばかりに
猛り反り勃った逸物で、蜜壷を
一息に貫き通した。



『ひぅっ!っあ、いた……っ
痛い、よぉ……!』



加州は桜月の悲痛な泣き声を無視して、
最初から最奥を抉るように突き上げ、
激しく律動する。

桜月は、痛みを加州にも伝えるように
加州の腕を強く掴み、爪を食い込ませた。


加州は一瞬だけ顔を歪ませたが、
すぐに満足そうな笑みを浮かべ、
血液と花蜜が混ざり合い、グチュグチュと
卑猥な水音を立てる結合部分が
よく見えるように、桜月の身体を起こし、
対面座位の姿勢で突き上げる。


桜月も、その動きに合わせて
加州の首に腕を回し、律動に合わせ
自らも腰を振りながら、
深く情熱的にキスをした。



「んっ……ふふ、こんな厭らしい口付け、
あの人達に教わったの?」

『違うっ、私が自分で……ん、ふ……
清光が初めて、だよ……っ』

「……そっか」



自分が初めて、と知って
再び上機嫌になった加州は、
うって変わり、桜月を優しく抱き締めると、
ゆっくり、確実に最奥を突き上げる
律動へと変えた。

目眩を伴う強い快感の波が何度も桜月を襲い、
桜月はくらくらする思考で
加州の逸物を強く締め上げる。


すると、間もなく加州からも
熱い艶吐息が零れ始め、何とも
凄絶な色香を放つ視線が、桜月を捕らえた。


その熱い視線だけで、桜月の背中を
ゾクゾクと快感が抜けて行き、
また達しそうになるのを必死で堪え、
桜月は加州に懇願する。



『清光……っ、一緒に、
一緒にイきたい……っ』

「ん……じゃ、一緒にイこっか」



漸く、嬉しそうな笑顔を見せた加州は
下からガンガンと最奥のイイ所を突き上げ、
桜月も自分も、共に絶頂するよう誘う。

それと同時に、加州は再び桜月の首を
きゅっと強く絞め上げた。


忽ち、桜月の脳内は真っ白になり、
間もなく二人は同時に達し、
桜月の強い締め上げにより、
加州の逸物は桜月の最奥で弾け、
たっぷりの濃い白濁を射出して果てた。





『ね、清光?私は、清光と二人きりの時は
清光だけのものだからね』

「桜月……っ」

『よしよし……
嫉妬、してくれたんだよね』

「ん……」



「清光は可愛いね、ありがとう」と
優しく頭を撫でてやれば、
ゴロゴロと桜月に擦り寄り
甘える猫と化した加州。

桜月がそんな加州を
デレデレと甘やかしていると……



「主っ!」

『あ……長谷部だ』

「何だよ、折角のいいとこなのに……」



自動扉が開くセンサーの手前で止まった
足音の主、極打刀のへし切長谷部が、
扉越しに話を続ける。



「主、加州清光の居場所を知りませんか?」

「なーに?俺なら主と一緒だよー」

「なっ!加州清光っ!貴様、即刻
主から離れ、此方へ来い!」



主至上主義の忠犬、長谷部が
ワンワンと効果音が付く程に吠え、
加州を主から引き剥がそうとする。
が、すぐに我に返り、コホン!と
咳払いをして、本題を伝えた。



「主、お戯れの途中、大変申し訳御座いません。
少々、加州を貸して下さいますか」

『いいけど……どうしたの?』

「大した用事ではありません。
ただ、この本丸一の古株である
加州の力が必要なのです」



そこまで聞いて、加州は
何かにピンと来たようだ。


「ごめん、主。すぐに戻るから」

そう言って桜月の頬に口付けると、
加州はさっと衣服の乱れを正して立ち上がり、
自動扉を開け、長谷部と共に
部屋から立ち去って行った。





次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ