こんなはずじゃなかった

□4話
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「葵ちゃん、おはよう」


『・・・』


「先輩に挨拶もでけへんの?」


『・・おはようございます』


「もっと笑ってや」


『他の人に頼んでください』


「葵ちゃんの笑顔が見たいねん」


『はぁ・・・』


あれから1週間、これが毎日続いているわけで正直めんどい。
なんで私にこんなに構ってくんの?


生徒会長に解放されて教室に向かってるけど
多分またあの人達に呼び出されるんだろうな。


「神楽さん、ちょっといい?」


ほら来た。生徒会長親衛隊ぽい3人組。


『またですか?忙しいんですいません』


「はぁ?いいから来て」


これも毎日続いている。
一応断ってみるけど両脇を二人に抱えられて中庭の死角になる所に連れて行かれてる。



「あんた毎日どういうつもり?」


『何がですか?』


「彩がわざわざ構ってあげてんのにあの態度」


『私も困ってます』



「はぁ?」


『生徒会長に勝手に構われて、こうやって呼び出されてほんとに迷惑してます。あ、先輩たちからもう私のこと放っとくように言ってもらえませんか?』


「あんたねぇ!」


バシッ!!


リーダーみたいな人に平手で頬を叩かれた。


『いったぁ』


今まで呼び出されても文句言われるだけだったのに。


「彩の好意を無下にしてんじゃねーよ!!」



『え?私の彩を取らないで!じゃ無いんですか?』


一瞬の無言のあと今までになく鋭く睨まれて


「とにかくちゃんと彩の相手しなさいよ!」


そう言って3人はいなくなった。


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