短編

□過ち?
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『ん〜』


朝日が眩しくて手を目元にあてる。


何気なく横を見ると彩が寝てて
あぁ、気ぃ抜けてて可愛いなぁ〜・・・



・・って、えぇぇぇぇ?


いや、ちょっと待て!!
なんで彩と一緒に寝てんの?



いやいや、それよりなんで彩が下着だけなの!?


『う、うわぁぁっ・・・!!』


ドスン


『いったー!』


びっくりしすぎてベッドから落ちた。


あれ?自分は服着てる・・・
ん?どういう事?


この状況からすると私が彩を・・・?


『えぇぇぇぇっ!!』


「んー、っさい」


彩が起きた!
ヤバイ、どうしよ。


「あ、葵、おはよ」


『お、お、おはよう』


ベッドの下から恐る恐る彩の顔を見る。
目は瞑ったまま微笑んでる。
半分寝てるやん。
あぁ、かわいい!!


っ、じゃなくて。
えーと、落ち着け自分。


昨日は確かメンバーの皆とたこ焼きパーティーしてたはず。
お酒も入ってたのもあって色んな話してめっちゃ楽しかったのは覚えてるのにそのあと全然思い出せない。。


「なぁ」


『っ!は、はいぃぃ!』


「・・・もしかして何も覚えてへんの?」


チラッと見るといつの間にか起き上がって布団を巻き付けた彩にめっちゃ睨まれてる。


うぅぅ、ここは素直に


『ごめんなさい。もうすっぱりさっぱり記憶がございません。ほんっと申し訳ない』


土下座するしかありません。


「・・・」


無言とか一番怖いんですけど。。。


「抱いたのも酔った勢いですか」


なんで敬語?こわ〜。


『・・やっぱりそういう事?』


「・・・・・」


『・・・・・』


「・・・・すきだって言うてくれた事も?」


『え?』

ガバッと顔を上げると今度は拗ねたような顔して口を尖らせてる。


『あー、うぅ。それは・・・』

自分の記憶が無い時に告白とか最悪だ。
言う時はちゃんと伝えたかったのに。。


はぁ。



「・・・もういい」


『え?いやいやちょっと待って』


「今、ため息ついたやんか」


『違う


「ほんとは好きでもないのにこんな事になって面倒くさって思ってるんやろ?」


『もうっ!違うって!だって、彩の事・・・』


待てよ。こんな勢いで言っちゃっていいのか?


「あたしが、何?」


いや、もう言うしかないか。


ふぅ。


『彩の事がずっと好きでした。付き合ってください』


「うん。私も・・葵が好き」


『え?え?マジで??やったー!!ありがとう』


嬉しくてベッドに上がって彩を布団ごと抱きしめる。


『あれ?彩、耳真っ赤』


「うっさいわ」


『照れるな、照れるな。あぁ可愛いなぁ』


「1回黙って」


『しっかし彩を抱いた記憶が無いのが残念だなぁ』


「・・・・・」


『え?なんで黙る?あ、やっぱり怒ってる?』


「・・・ごめん。・・・ウソやで」


『へ?』


「何もしてへんねん」


『は?え?でもこの状況・・・』


「・・・それっぽい状況作ってん」


『え?なんで?』


「・・・今は言いたくない」


『はぁぁ??』


「・・・」


『まぁいいか。でも良かった〜』


「・・・何もなくてって事?」


『うん』


「それは・・・」


『だって彩の豊満なボディを堪能した記憶が無いなんて!』


バシッ!!


『いったー!頭叩く事ないやろー!』


「最っ低。変態っ!!」


『ほんじゃぁ今から堪能しますか!』


「は?無理やで。もう準備せな間に合わん」


『は?ちょっとくらい大丈夫っしょ』


「あかんって。こら。胸を触るな!」


『ちぇー。彩のケチ。じゃキスだけ』


「・・しゃぁないな」


チュッと触れるだけのキスをして彩はベッドから出ていった。
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