短編

□バレンタイン
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朝練のためにまぁまぁ早起きしてきてるというのに今日は登校中にいろんな女の子にチョコレートを渡されてしまった。


中には本気で告白してくれる子もいたけど、あたしには好きな人がいるから申し訳ないけどお断りした。



朝練が終わってからもぽつぽつとチョコレートを貰い、教室に向かう途中、女の子に囲まれてる人を発見。


中心にいる人物は周りに比べて小さくて見えないけど、彩だな、あれ。


『さ〜やか、おっはよ〜う』


「おぅ、葵おはよう!モテすぎて困ってんねん」


『はいはい。モテモテですね〜。
先に教室行ってるよ』


「あー、葵ちゃんにもあるよ〜」
「私も〜」


『えっ?』


「お前もモテモテやないかい!」


それからまた大量にチョコレートを渡されて
教室に着いた時には持ちきれないほどになってて机にドサッと乗せると


「さっすがクラス1位と2位のモテ男!」


そう言って里香ちゃんが紙袋をくれた。


そう。自分で言うのもなんだけどあたしと彩はクラスでもなかなかの人気者。


勉強なら彩が1位であたしが2位。

体育ならあたしが1位で彩が2位。



彩は生徒会長で軽音部(ギター&ボーカル)
あたしはバスケ部キャプテンでエース。
モテないわけないっしょ?


自分で言うなって?


『って、誰が男だっ!!』


「ツッコミ遅っ!」
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