【女の子編】☆義理姉妹遊戯☆
□☆義理姉妹遊戯☆其ノ一・五☆
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☆義理姉妹遊戯☆
其ノ一・五
「また、アネキきたんかっ!?」
幻狼は、呆れ声で言った。
「たまには、アンタもお義姉サンに顔見せたらいーのに」
娃柳は、事もなげに言う。
「いらん、いらん。
どーせ、顔合わせたとこで、
やれ、逆玉に乗っただの、やれ、デキ婚だの、
やれ、元後宮のお妃を嫁にもらうなんてお前には勿体ないだの、
いらんこと、言われんのがオチやー」
「だってそーじゃない」
(オンナ同士の会話なんて、うるさーて聞いてられんわ)
「でも、オネイサン、あんたのこと、褒めてたわよ」
「……なんて?」
「あの不良息子がって」
「褒めてないやん」
幻狼は、一瞬でも、賛辞を期待しことを、悔いながら、言った。
「来週、また来るって」
ふ〜ん、と、興味なさげに言って、
二人で遊んでいる双子に話しかける。
「紫娟〜♡幻鵺〜♡
来週、またパパと一緒にお馬さん乗り行こなー♪」
「やだー。アタシ、妖精さんがいー」
「オレ、ロボットー」
「じゃかあしいっ!!馬も乗りこなせへんヤツが、
妖精さんやロボットを乗りこなせるかーーーっ!!」
バンッ、と、黒曜石の机を叩いた。
「やーん!パパが怒ったー」
「うわー!オトンが怒ったー」
「がおー!!!怪獣やぞーーー!!」
部屋の中を走り回る幻狼。
「きゃーーーーー!」
「うおーーーーー!」
部屋の中を走り回る子供たち。
キャッキャッ、キャッキャッ、と、
部屋の中を走り回る、旦那と双子を、
娃柳は、微笑ましくも、少し、気もそぞろに、見つめる。
衣装の胸元にしまった、赤い紙の包みが、気になる。
続