☆ご指名遊戯☆【翼宿side】

□C☆ご指名遊戯☆
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☆ご指名遊戯☆

C

全身、黒衣装の店長が言う。

「コレがまた、色気もあって、話も出来る!
ナンバーワンマッサージ嬢にして、
お嫁さんにしたいナンバーワンの、人類史史上初の二冠と、
よく言われそうになりそうになる女神、ナンバーワン!

どういたします?」

「ふん」

鼻を鳴らす翼宿。チェンジする理由がない。

「ほな、そのコで頼むわ」

「もちろん、華奢な手付き体付きながら、
ツボとケンを押さえた、マッサージテクニックは、グンバツ!

いかがです?」

「エエで、そのコで」

「他の追随を許さない、天性のご奉仕精神で、
二手三手、否、一千手、先ゆく、カンと感性の良さは、ピカイチ!

どうです?」

「エエで、そいつで」

「お顔付きは、美女中の美女であることは、言わずもがな。
幼さと大人っぽさの倍音ヴォイスは、癒しの権化。
形のよいおみ足と、控えめな胸が聖女の証」

「そいつで」

「チェンジで?」

「そいつで、ゆーとるやろっ!!!」

キレる翼宿。

「ちなみに、お値段、コチラになります」

全身黒衣装の店長が、算盤をたたいて翼宿に見せる。

「たっか!!!」

目をむく翼宿。

「なんせ女神なんで」

申し訳なさそうに言う、店長。

「ホンモンの女神でも出てくるんかぁ?!」

呆れたように言う翼宿。

「またまた〜☆

ホンモンの女神だなんて、ご冗談を、お客様。

運命の女神になさるも、破滅の女神にするも、
ホンモンの女神にしないも、全ては、お客様次第。

かの、賢者と愚者の他人の友人の知人は言いました。

オンナは、女神に生まれるのではない。女神になるのだ、と。
神は、オンナを作ったのではない。鏡を作ったのだ、と。
そして、グラスは、時を刻んだのではない。砂を落としたのだ、と、ね」

(なにゆーてんねん)

「なにゆーてんねん」

「チェンジで?」

「ふん」

鼻を鳴らす翼宿。料金を前金で支払う。

「お客サン、お触りは禁止ですよ」

「わーてるわ。マッサージ店なんやろ、ココ」

「マッサージ店なんで」

「いま、そーゆうたわ」



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