☆ご指名遊戯☆【翼宿side】
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☆ご指定遊戯☆
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その日、翼宿は、怪しげなマッサージ店の待合室にいた。
最近、どーも調子が悪い。
肩こりがひどく、ため息も出て、
寝つきが悪く、夢見も悪い。
「でな、その、男か女か、ヒトかバケモンか、
よーわからんヤツがな、
くっだらん話、いつまでも、
まあ、よぉ、飽きもせずペラペラと、
『─────ってコトが、あったワケェ、三途の川で。
だから、ゆってやったのぉ!
舌がなきゃ、楽しめないでしょ?って、ネ♡
おっかしーでしょー(笑) あーはははは(笑)
あ、そうそう、アンタ、このままだと─────、
あ、もう、行かなきゃ』
って、ゆーてきてな、『そこ、ゆーてけやッ』ってトコで、
いっつも目ェ覚めんねん。な、最悪やろ?」
山賊の頭として、
他の仲間には、打ち明けられない心身の不調を、
親友の攻児にだけ打ち明けた。
すると、
「エエ店がある♪」
と、教えられたのが、この店、
『高級個室マッサージ店☆女神遊戯☆健全・優良☆飛び込み歓迎☆要予約☆』
だった。
(飛び込んでええんか!?予約せなアカンのか!?)
と、なりながら、飛び込んだ予約無しの客人を、
全身、黒の衣装に身を包んだ怪しげな男が出迎えた。
「いらっしゃいませ」
と、怪しげな男は、怪しげな笑顔で言い、
瞬時に、その客人の素性を、─────本当に客人か否か、
定める視線を全身に這わせた。
そして、親友の言いつけ通り、
「はじめてのご利用で?それとも、2度目のご利用で?」
の、質問に、
「ダチの紹介で」
と、答え、
「こちらで、少々、お待ちください」
と、通されたこの待合室で、
黒い革張りの椅子に腰かけ、
冷たい茉莉花茶をすすりながら待つこと数分。
続