☆制服の恋人遊戯☆

□【※】G☆制服の恋人遊戯☆
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♡制服の恋人遊戯♡

G

飲み込むことを躊躇する柳宿。

美朱っぽさが、頭をよぎる。

(美朱なら、飲み込まない?飲み込めない??)

全て注ぎ終わり、口の中から、
身体ごと、引き離されるようにして、引き抜かれる。

こぼさないように噤んだ口から、
つぅ───……、っと、
引いた白い糸を、白い指で拭う。

(飲み込まないなら)

自分の手の中にでも、吐き出そうかと思ったが、

(手の中に吐き出してみせるって、逆に、淫猥??)

柳宿は吐き出すことも躊躇する。

(うーん)

口の中に含んだモノで、膨らませた頬で、

(どうしましょう)

と、小首をかしげる柳宿。

「ん?柳宿、なにをしておる?」

コトが済んでも、めずらしく、
寝台から降りようとしない柳宿に、
星宿様が、訊ねる。

柳宿は、自分の頬を指さす。

(コレ、どうします?)

(ドリンク?)

(オア、リバース??)

柳宿は、じっと、星宿様の目を見る。

「………怒っているのか?」

首を横に振る柳宿。

「─────そうか。
先程の事、後半もよかったが、
中盤も、決して悪かったわけではない。
前半は、よく聞いていなかったが、

………そなたの気分を害してしまったな」

(違うってッ)

大きく首を横に振る柳宿。

「すまなかった」

(だからッ、怒ってないってッ!)

激しく首を横に振る柳宿。

「ゴクン」

(あ、飲んじゃった!!)

「……ンもぉ、星宿様、全ッ然、わかってくれな〜〜〜いッ!!」

柳宿は、いつものように、さっと、寝台から降りると、
いつものように、ぱっぱと、衣装を脱ぎ、
いつものように、ちゃちゃっと、黙って、私服に着替えて、
西洋薄荷の葉を一枚、齧ると、
黙って、何事もなかった顔で、
何事もなかった風に、皇帝陛下の部屋を後にする。

心の中では、

(別に、謝ってほしかったワケじゃないのにぃ)

と、思いながら、
裏庭に出る、回廊を歩いていると、
翼宿が、回廊の突き当りで、
ひとり、たたずんでいた。

「翼宿じゃない」

「柳宿かぁ」

いつもと違う翼宿の様子に、柳宿は足を止める。

「なによ?
自分が、コドモでアホでデリカシーのない男だってことを知っちゃったけど、
今更どうしようもないことも同時に知っちゃって
この先、どうやって生きていったらいーのかわからない、みたいな顔しちゃって。
気にすることないわよ」

「ちゃうねん」

なにかを否定する翼宿。

「俺な、わかったんや」 

「そう、よかったわね。じゃ」

「聞いてけやっ!」



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