短編集
□プロポーズ
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贈り物はいくつもしてきた
身に着けるものを贈るのは
己の勝手な独占欲から
いつでもお前を守れる様に
いつでも俺を思い出せる様に
それでもたった1つだけ
今まで贈れなかった物
「……俺と、結婚してくれないか」
左手を飾る切れ目の無い輪
お前のこの先の人生も
俺に守らせてくれるだろうか
貴方からの贈り物
受け取る度に増えていく
貴方の想いとその存在感
身につければ守られてる様で
いつでもお傍にいられる様で
その幸せにただ浸っていた
「……俺と、結婚してくれないか」
左手を飾る切れ目の無い輪
貴方の抱えるあらゆるものを
私も共に守れるのだと
そう、誓ってもいいですか…?