来年笑う

□猫
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閻魔殿の出口付近で茄子と唐瓜がなにやら場所を探していた

唐「この辺でいいんじゃないか?あまり遠くに行って何かあったら困るし」

茄「心配症だなぁ唐瓜は でもウロウロするのが目的じゃないからいいか」

唐「んで?どれくらいにするんだ?」

茄「とりあえず1時間じゃない?交代でやってみる?」

ソワソワしながら話していると閻魔殿出口の階段上から声がかかった

鬼「なにしてるんです?2人とも」

階段の上に居たのは黒のパーカーにジーパン、手に紺のキャスケットを持った鬼灯だった

茄「あ!鬼灯様だこんにちは−!」

唐「鬼灯様お疲れさまです。あれ?今から現世視察ですか?」

鬼「えぇ 今から行ってきます お2人はスケッチですか?」

茄子はスケッチブック、唐瓜はなぜかバスタオルを持っているので興味が出たのか2人に近く

茄「そうです!こないだミサさんから面白い物もらったので今から試す所なんです!」

そう言って懐から緑色の飴が入った瓶を取り出す

鬼「なんですか?それ」

唐「魔女の谷のジョークグッズで猫になれる薬飴だそうです」

唐瓜がミサに教えてもらった通りに説明する

茄「猫の視点で見たら新しい発見があると思って!」

鬼「それは面白そうですね。少し見学してもいいですか?
ところで…なぜ唐瓜さんはバスタオルをお持ちなんです?」

唐「いやー…元に戻った時に裸だったら困ると思って…」

ちょっと顔を赤らめながらモジモジと答える

茄「じゃー先に唐瓜から食べてみなよー!」

そう言うやいなや茄子は唐瓜の口の中に1粒放り込んで口を塞ぐ

唐「なっ!うぐっっ」

口を塞いでいる茄子を少し睨んでから観念したように飴を噛み砕いて呑み込んだ
すると唐瓜の体からシューシューと音を立てて煙が出て、全身を包んだと思ったらすぐに消え
唐瓜の立っていたであろう場所には1匹の焦げ茶色の猫が立っていた
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