来年笑う

□正体
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ーあれから3ヶ月くらい経った頃ー

鬼「ミサさん研究の方は順調ですか?」

布扉の部屋の中リビングルームで出された緑茶とカステラをいただく

 「ええ 元々こっちでは持ち出し可能な薬品内でしか作れないのと
害獣が特定外来生物なので実証実験は帰ってからしか出来ないのでサンプルしか作りませんし」

鬼「親戚が管理されてる小麦畑の為とはいえ日本まで来る行動力は素晴らしいと思います
1つ残念なのは双頭の鼠が輸入不可能と言う事ですかね 獄卒にスカウトしたかったです」

 「こちらの小麦は日本で言う米の立ち位置ですからね対策は早めにしないと
鼠はさすがに条約に引っかかるのですみません 私の力ではなんとも…」

鬼灯様が魔女の谷にいらした時にご案内しますわとお茶のおかわりを注ぐ

鬼「そういえば地獄内はわりと案内しましたけど行ってみたい場所とかありますか?」

 「お気づかいありがとうございます。充分楽しませていただいてます」

花街のおはぎ美味しかったですとニコニコしながら答える

 「あ。でもやはり日本に来たなら露天風呂行きたいですね出来れば貸し切りの」

鬼「露天風呂ですか?閻魔殿内にもありますけど…貸し切りではないですね」

 「温泉とか露天風呂好きなんですけどちょっと抵抗がありまして…現世でも貸し切り出来る所とかに行ってました」

鬼「やはりそういう所は外国の方なんですね
あ。貸し切りではないですが夜なら誰も来ない露天風呂ありますね…混浴ですが」

 「本当ですか!」

鬼「ええ そこ天国寄りにある場所なんで昼間は利用客居るんですけど夜は遠いのと地獄民にはぬるめなんで誰も来ないんですよ」

天界人は怖かって来ないですし
夜22時以降は自分で電気つけないといけないですしと
温泉には24時間入れるが夜はセルフサービスな事を説明する

 「場所だけ教えてもらえれば後で自分で行きますわ」

ワクワクと言いたげな感じでぐいぐい聞いてくる

鬼「では万が一って事もありますので貸し切りの札でも用意しますね」

少々お待ちくださいと部屋を出て行き10分ほどで戻って来た手には『只今貸し切り中』と書かれた木の板と地図があった

鬼「これ入り口に掛けてください」

そう言って渡された木の板はまだペンキの臭いがした

 「ありがとうございます!今度行ってみます!」


そう言って渡された地図を大事にしまい込んだ
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